写真は、テーマ曲を歌うシンガーソングライターの松崎ナオさん
バラエティは民放、ドキュメンタリーはNHKです
ちょっとカタいですが、NHKのドキュメンタリー番組が好きです。
歴史や科学を掘り下げた番組も興味ありますが、普段は気にもとめない普通の人々にスポットを当てた番組も大好きです。
「ドキュメント72時間」は、同じ場所に72時間(つまり3日間)滞在し、カメラを回し、訪れた人へのインタビューを繰り返すという、一見何がおもしろいのかわからない番組です。
でも、これが面白いのです。熱狂的なファンも多いのです。(私もその一人)
今回は、2017年のベストテンを一気に見せてくれるという、素晴らしすぎる総集編でした。さすがに10本の作品ですから時間もかかり、午後11時45分から午前4時30分までと言う気を失うような時間設定です。
(すみません、録画して正月にゆっくり見ました。)
ベストテンの番組名は次の通り(順番は、バラバラです。)
「なぜか大宮 喫茶店は待っている」 「宮崎 路上ピアノが奏でる音は」 「都会の小さいお葬式」 「金剛山 ライブカメラの山頂で」 「生地とボタンと私」 「ゆらゆら くらげに誘われて」 「トラック一人旅 風に吹かれて」 「海が見える老人ホーム」 「男が靴を磨くとき」 「京都 静かすぎる図書館」 |
特に有名人が出ているのではなく、あくまでも一般の人たちなのですが、宝石のような言葉があちこちに散らばっている感覚。
ちょっと光った言葉を書いてみますね。
「30代で悩んでいたことを、80代でも同じように悩んでいる。」
(海が見える老人ホーム) |
「統合失調症。他の人にはない苦労をしてきました。でも、他の人がしてきたような苦労を、私はしてこなかったと思います。」
(ゆらゆら くらげに誘われて) |
「昔は背伸びして身につけていた物を、今は自信をもって身につけるというか、そうなりたいと思っています。」
(男が靴を磨くとき) |
なかなか深いと思いませんか?
ところで、私のベストワンは、「スペイン・カナリア諸島 マグロ漁師の短いバカンス」です。
ここに出てきた18歳の若者の話がいいんです。
彼は、どういう理由か知りませんが、養護施設で育った少年です。
高校を卒業し、帰る家もない彼はマグロ漁の漁船に就職します。
そんな少年の言葉、
「陸上だと、辛くなったらすぐ逃げることができるけど、ここでは逃げる場所がありません。だから、頑張るしかないんです。」
自分の弱さと向き合い、自分を支えようとする若者。そして、そんな若者を温かく見守りながら育てていく先輩たち。
カナリア諸島というアフリカのはずれに集まる日本漁船の中の物語でした。
この番組、きっとはまりますよ。
今日は金曜日、10時50分~11時15分は、NHKです。
題名は「駄菓子屋・子どもたちの小さな宇宙」。
昭和育ちの身としては、はずせない内容です。