「学術会議」は「モリカケサクラ」から関心を逸らす戦術だったりして

学術会議の対応のまずさ

 それにしても、日本を代表する(代表してほしい)立場の人が、誰が考えても突っ込みどころ満載の愚行をしたもんです。
 「学術会議」の問題は、どう考えても順序を誤りました。今は自民党を中心に「学術会議とんでも論」が噴出しておりますが、順序が的外れなんですよ。

 もし、菅首相が最初から、
「学術会議という組織そのものの意義について見直したい。」と発信し、その上でいろんな場所から「学術会議は税金のの無駄」とか「逆に反日運動してるように見える。害の方が大きい」など意見が出てくれば、それはそれでまっとうなプロセスを踏んでいると言えるでしょう。「学術会議そのものがなくなると、学問の自由が脅かされるのだろうか。」とか、「任命しない選択肢をどう考えるか。」と、議論を深め、最後に首相が「廃止!」と言えば、逆に拍手喝采だったかもしれません。
 国会の答弁も「旧帝国大に偏ってる」という話をしてましたが、6人だけを任命しなかった本人が「そもそも学術会議はいらない。」と言えなくなった状態で、苦し紛れの答弁です。

 こうなるってこと、誰も気づかないなんて、逆に不思議だ・・・

「モリカケ、桜」の追求がなくなってきた?

 安倍首相が体調を理由に辞任したのは、体調ではなく追求逃れであろうと、私も思っています。あれも、「私や妻が関わってたら、辞めますよ。」なんて言っちゃったから、関わってないように文書を廃棄したり書き換えたり、しまいには自殺者まで出しちゃったという意見も多いですよね。私も同じように感じてます。それほど、あの一連の問題は大きく、「学術会議で任命しないもんね。」などという、直接国民の実害(税金の無駄遣い)も反社会勢力との癒着もない行動の比較になりません。

 なのに、マスコミも野党も一斉に「学問の自由の侵害ダー!」と敵意剥き出しで非難を浴びせ、首相はつまらん墓穴を掘りながら突っ込みどころを残して差し上げている。

 ひょっとして、これってモリカケ対策事業?

 首相が変わったら、前首相の負の遺産はリセットでしょうか。そんなことはないはずです。それを許したら、「まずいことになったら首を替える。」という延命措置で、いつまでも政権に居座り続けることになります。
 でも、昨今の様子を見ると、みなさまの怒りの矛先は「学術会議」。菅さんの後ろで安倍さんがほくそ笑んでるように思えるのは、私だけでしょうか。

 つくづく日本人て、優しい民族だな。

スポンサードリンク

 正直言うと、安倍さんに良い感情はなかったけど、政策が全てひどかったわけでもなく、不正のゴリ押しをしないで早めに去ってくれればそれで問題なかったんですよ。ついでに言うと、民主党時代も「ひどかった」「何もしなかった」という批判も多いですが、私は自民党時代とそんなに変わったとも思わずに暮らしていた人間です。
 でも、安倍さんはやらかしてしまった。だから、そこのけじめは菅さんにやってほしかった。(もちろん、同じ政党で、しかも同じ内閣にいた人ですから、どだい無理な話なのはわかってます。)それが、「学術会議」なんていう、一般庶民からすれば影響のないところで、うまーくミスをして追求させて、本来追及すべき問題から目を逸らすとしたら、かなりギリギリのところを狙った高等戦術ですね。

 そこそこ知恵と教養のある(筈の)首相の、あまりにも情けない、矛盾した言動をみて、「これはきっと作戦なのだ。」と気がつき始めた今日この頃です。

スポンサードリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする