日本国憲法と自民党改憲案を確認する8 第7章 財政

やっぱり。お金ほしい・・・

不勉強な私は、「財政」という項目があることすら認識しておりませんでした。反省です。憲法で明示されている財政は、基本的なシステムなのですね。その内容には踏み込んでいないので、大きな問題はなさそうです。でも、そんな財政にも改正すべき点があると、自民党は考えています。

シリーズ作成に当たって(共通なので1回読んだらスルーして!)

自民党の憲法改正案が出されたのが平成24年。すでに6年前になりました。あれからいろいろな議論があったようですが、正直言うと一般市民のほとんど(含む私)は改正案をしっかり読んでいないでしょうし、そもそも憲法だってちゃんと読んだことなどありません。その後、公明党への配慮などもあり、かなりトーンダウンした「改憲4項目」が平成30年の自民党大会に出されました。
 ここでは、現行憲法と「改憲4項目」の前に出された平成24年版自民党の改正案を比較しながら、自民党の目指す未来を理解し、何が素晴らしいのか、何がヤバイのかを見ていこうと思います。
 ちなみに、私は「政権交代がないと政府が腐るのは否めない。」という理由で反自民ですが、自民党の政策そのもに全て反対しているものでもなく、このシリーズもできるだけ公平に見ていきたいと思います。

現行憲法の財政は

第七章 財政
〔財政処理の要件〕
第八十三条 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。
〔課税の要件〕
第八十四条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
〔国費支出及び債務負担の要件〕
第八十五条 国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。
〔予算の作成〕
第八十六条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
〔予備費〕
第八十七条 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
〔皇室財産及び皇室費用〕
第八十八条 すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。
〔公の財産の用途制限〕
第八十九条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
〔会計検査〕
第九十条 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
2 会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
〔財政状況の報告〕
第九十一条 内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

自民党の改憲草案を見ると

新設 83条の2 財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保されなければならない。

何をもって健全性とするかは微妙なところですが、野党の様々な公約に対して「予算の裏付けはあるのか?だから野党は無責任。」というコメントがよく聞かれます。では、健全な財政にするためにいったいどんな増税をして、何に使うのか。そこが問題です。

新設 86条の2 内閣は、毎会計年度中において、予算を補正するための予算案を提出することができる。

突然の災害などもありますので、これは問題ないでしょう。緊急事態との関連で予算措置も事後承諾にならないようにはしてもらいたいものですが。

新設 86条の4 毎会計年度の予算は、法律の定めるところにより、国会の承諾を経て、翌年度以降の年度においても支出することができる。

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数年計画で予算措置が必要なものもあるでしょうから、これはこれで納得です。しかし、例えば法律の裏付けがあれば毎年莫大な兵器を買うなんてことにはならないでしょうね。この項は「法律の定めるところ」をどう運用するかが大切。

88条の2 公金その他の公の財産は、国若しくは地方自治体その他の公共団体の監督が及ばない慈善、教育若しくは博愛の事業に対して支出し、またはその利用に供してはならない。

88条の1には宗教に関しても同じ扱いがされています。
 この条文自体に異論はありませんが、なぜ「慈善・教育・博愛の事業」に限定するのでしょうか。監督が及ばない団体であれば、それは政治団体でも経済団体でもスポーツ団体でも、何でもだめじゃないですか?
 ちなみに「監督する」というのは「支配する」という意味ではなく、供した財産の使途が適正かをチェック・判断するわけですから、それができないようなら、お金出しちゃだめですよ。

新設 90条の3 内閣は、第一項の検査報告の内容を予算案に反映させ、国会に対し、その結果について報告しなければならない。

ここは問題なしかな。

まとめ 財政は憲法よりも、具体的な運用がすべて

 憲法はまあこれでいいのではないかと思います。そのままでも自民党改憲案でも、どちらでも構わないです。(なげやりですみません。)
 それよりも、毎年の予算をどうするのか。配分された予算を適正に使えているのかが問題です。「予算は使い切らないと次年度の要求が。」みたいなことや、「天下り団体への補助金は確保。」などはやめてほしいですね。我々一般庶民の生活が豊かになるように、予算をうまく使ってください。

 それを私たちは注視していきましょうよ。

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