御朱印ブームで反省すべきなのはブームに乗せられている私たち

ああ、やっちまったか。
いずれこうなるだろうということは、なんとなく予想できたことです。

こんな御朱印なら確かに欲しくなるが・・・

「御朱印フリマ転売」「職員や巫女に暴言や暴力に近い行為」 浅草神社、三社祭特別御朱印の頒布見送りを発表

中には神社職員や巫女さん(みこさん)に対し、暴言・恫喝また暴力に近い行為に及ぶ人、1人の職員を取り囲んで罵声を浴びせる人々、説明をしている最中に大声を出して遮る人、遠方から来たことを理由に特殊な対応を求める人、整理券をひったくるように受け取る人、神社をサービス業と捉えて受付時間の変更を提案する人、神社が税金で維持管理されていると思っている人、神社に対して全ての人に合わせた対応・改善を現場やSNS等で求める人、その時々の対応を批判する人などが何人も見受けられたとのこと。(一部抜粋)

5/12(日) 18:09配信 ねとらぼ

最近の御朱印ブーム、実は自分もちょっとだけ気になっておりました。
美しく筆で書いてもらった御朱印は、とっても良い思い出になるだろうと思っておりまして、「いつか、あれ、やってみたいなあ・・・」と漠然と感じていました。

ただ、冷静に考えると自分はやらないだろうとも思ってました。

例えば三十三観音巡りを考えた時、一枚300円としても1万円かかります。
四国の八十八霊場巡りなら、3万円近くなっちゃいます。

それに今、頑張って断捨離している最中でもあり、ものを増やすことはできません。特に御朱印は、普通に燃えるゴミに出すのも抵抗あるし。

先日、友達が遊びに来た時のこと

遠くにいる友人が、首都圏から遠く離れた田舎町に遊びに来ました。ほとんど観光地らしい場所もないところですが、その中でも「ここは一応有名と言っていいかなあ。」と思える寺院を案内しました。
ちょっとした石段を登り、なんとなく参拝し、景色を眺め、、一応名物っぽいものを食べ、静かなひとときです。
観光客といっても、50人くらいのものです。

そこで私のお友達(二人)は、御朱印帳を取り出し、申し込みをします。
観光客が少ない中、御朱印を求める人が十数人いるようで、30分くらい待ったでしょうか。書いてもらった御朱印を手にその寺院を後にしました。

その時は、特に気にすることもなく、他の寺院でどういう状況なのか聞くこともありませんでした。

ブームにすぐ乗っかる思考回路

どこで聞いたのか、こんなジョークがありました。

客船が沈没しかけており、乗客に船から飛び込むよう説得する時、
イタリア人には「ここから飛べばあなたは英雄だ。」
ドイツ人には「ここから飛び降りるのがきまりだ。」
日本人には「みんな飛び込んでますよ。」

今回の御朱印も、誰がブームの火付け役になったかわかりませんが、それに乗っかってネットや書籍店でちょくちょく見かけるようになり、旅行ガイドにも特集され、にわか巡礼者が多量に生産される。

すると、寺院もブームに乗り遅れまいとして「御朱印あります。」という張り紙が出ていたり、「特別バージョンを出します。」と宣伝して市民を煽り出す。すると、案の定オークションに出てくる罰当たりが出てくるし、それを買い求めて犯罪幇助を得意がるバカも現れる。

私たちみんなが悪いんですよ。御朱印を出す側も受け取る側も、それを利用して金儲けを画策する輩も。

解決策いろいろ

1 いっそ、どんどん発行できるシステムにして金儲けしちゃえ

シルバー人材セーターに協力を依頼して、特に土日にはたくさんの受付場所を設ける。料金を少し高くして、売り上げは寺社と筆耕者で折半し、小遣い稼ぎをしてもらう。
どうせ多くの人は信仰心ではなくカード収集が目的です。しっかりお金を払ってもらい、すでに引退した筆自慢さんの収入源にしちゃいましょう。

2 御朱印だけの配布は行わない

正式に祈願成就のお祓いや法話を聞く、写経や座禅などを行うなど、きちんとお金と時間をかけた人にだけ配布しましょう。
「解決策1」と併用し、こちらを「特別バージョンの御朱印」にすることも可能ですね。

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3 オークションサイトへの働きかけ(つまり攻撃)

御朱印が出てきたオークションサイトの不買運動をしたいくらいです。ちなみにヤフオクでは多く扱っていましたので、Yahooへのアクセスをやめようかと思ってます。(Yahooのニュース画面、わかりやすくて好きなんだけど。)

現代のようなネットで情報を共有できる時代、世論というものの力は増大しているかもしれません。時には暴走してしまうこともあり、問題がないこともありませんが、不正を許さない一定の歯止めにはなりそうです。昔は「こんなのおかしいのになあ。」で終わっていた事項が、今は「炎上」して収拾がつかなくなる。これはこれで悪くないと思っています。

4 そもそも御朱印をなくす

御朱印をしていない東本願寺

実際、御朱印の授与をしていないところもあるそうです。宗派の問題もあるようですが、それでいいんですよ。
「うちは御朱印ありません。スタンプラリーをしたい人はよそでやってくれ。」と言い切ってほしいです。そんな寺社なら、賽銭を多く入れちゃいます。

最後は私たちの良識が試される

御朱印が欲しくても、あまりに混雑してたら「今回は縁がなかったということだな。それに参詣の事実は消えないしね。」
白装束で歩いて来た人がいたら、みんなでその人を優先的に並ばせる。
オークションサイトに出ているのを見かけたら、「こんな不正がまかり通るのはいやだな。私は書いません。」

そんな心のゆとりと正しさがほしいものです。

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