知識と情報を把握し、手続きをしないと損をしてしまう日本という国

役所というところは、いったいどうなっているのだろうか

高校生の奨学金支給漏れがおおやけになりました

高校生2万人 給付金支給漏れ
1/28(日) 6:32 掲載
低所得世帯の高校生2万人、給付金の支給漏れ
低所得世帯の高校生を対象にした都道府県の「奨学給付金」に支給漏れがあることが、文部科学省の調査でわかった。制度の周知不足で保護者が申請できなかったケースが多いとみられ、2016年度は全国の私立高校生だけで約2万人、推計約12億円に上る。文科省は専門家会議で対応策の検討を始めた。(読売新聞)

読売ニュースによれば、保護者が申請しないとお金は支給されないというシステムになっている。いかにも役所らしい感覚だ。

「書類を出せ。それが揃えば私たちは動く。」というスタンスでいるのだろうか。

「いや、そうではない。私たちは市民のサービスを第一に日々働いている。でも、これがルールなのだから、ルールに合わせてやってもらうしかない。制度上私たちから声をかけて動くことはできないのです。」という答えも想像できる。

しかし、言わせてもらえば、

あなたたちがその制度を作ったのでしょうが!

おおむね年収250万円以下の「非課税世帯」が、この「就学支援金」(国が出す)と「奨学給付金」(都道府県が出す)に該当するという。文科省によれば、国が支援金を出した人数と都道府県が出した人数に18500人の差が出たのだそうな。

つまり、国と都道府県は、それぞれ勝手にやっていて、情報交換をしていない。

非課税世帯に高校生がいるかどうかなどは、役所が調べればわかること。役所は県の「奨学給付金」担当に連絡もしない。県は県で「申し込みこないから、わかんない。できない。」と、役所に確認もしない。

そもそも、国が支給した人に漏れがないと言い切れるのだろうか。国の「就学支援金」は、誰が申請したんだ?国が市町村役場から情報を得て勝手に支給してるとは思えない。ここにも申請漏れが存在しないと言い切れるものではない。

「情報の保護というものが・・・。」

それは違う。税金の請求だけは素早いのが何よりの証拠だ。

私と役所

実は私の父親が最近亡くなった。(老衰だから、それは仕方がない。)

当然のことながら父の銀行口座はしばらく閉鎖される。(誰かが勝手に引き出すリスクを避けるために、それは当然のこと。)

断っておくが、大した額ではない。(とおちゃんごめん。)

 

すると、父死亡から半月も経たないうちに、

「税金が引き落とせないから、払ってくれ。」と、振り込み用紙が郵送されてきた。

加えて、「固定資産税を誰が払うのか、すぐに知らせなさい。」と文書が送りつけられてきた。(ちなみに、住んでいる家と宅地だけの、大した評価額もない代物である。)

 

法務局というところに行ってきた。

「父親の土地と家の名義を相続するから、手続きを教えてほしい。」と。

「とりあえず、市役所に固定資産税を誰が払うのかさえはっきり伝えてもらえば、実際の相続手続きはいつでもいいですよ。」ときた。

「金さえ払えば、細かいことはどうでも良い。」と聞こえたのは、私の耳が曲がっているからだろうか。

一応、手続きは聞いてきたが、「固定資産の評価額の0.4パーセントが手続き料としてかかるから、市役所から評価額の書類をもらってきて下さい。」という話。

そんなの市役所から聞けばわかる話ではないか。

役所がすれば良い文書の作成と運搬業務を、該当する一般市民が代行する。

しかも手数料を払って・・・。

あまりにもめんどくさい手続きを前に途方に暮れる「手続き難民」の前に、

「手続きを代行してくれる〇〇書士さんに頼むこともできますよ。お金かかるけど。」

という、親切で教えてくれる役所のみなさま。

その前に、役所が親切に、優しく易しく手続きしてくれれば、それでいい話でしょうが!

 

ちなみに、法務局と市役所はまったく別の場所に立っている。

年金事務所にも手続きに行ったが、そこも市役所、法務局とは別の場所にある。

関わった3つの機関は、おそらく個人の情報交換など行っていないだろう。

 

いったい、「マイナンバーで一括情報管理」とは、何を管理したいのだろうか。

誰か、教えてくれ。

 

確定申告

給与所得者は給料から税金が差し引かれる。

払い過ぎた税金を取り戻すために、毎年「確定申告」なるものを行っている。

大抵、確定申告するパターンは「医療費」だが、

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「寄付金に関する申告」で、税金が返ってくることを知る人は少ない。

というより、職場で「毎年確定申告してる。」という人を知らない。

もちろんどんな寄付でもOKではなく、寄付金控除に認められた、それなりに実績のある法人がほとんどだ。「町で托鉢のお坊さんに100円入れた。」とか、「路上ライブの若い弾き語りに奮発して1000円寄付した。」は、対象にならない。

何より、役所がこの上なく神聖化し、それなくばコンセントを挿し忘れた家電のごとく動かない「領収書」が存在しない。

ちなみに私は、7万円くらいの寄付を「プラン・ジャパン」に寄付している。

確定申告すると、3万円近く戻ってくる。

 

国からは取れるだけ取り、申告して戻ってきたお金を別の寄付に回した方が気分が良い。

 

がんばれ役所、公共機関

いろいろ文句を並べたが、苦しい事情もわからなくはない。

下手に必要以上のサービスをしようものなら、

「なぜ私にはそうしてくれなかった。損失はあんたが賠償しろ。」

といいかねないクレーマー全盛期である。

対応に臆病になるのも、わからなくもない。

マイナンバーで集中管理というのも、今のネット環境を考えるとリスクが大きい。

それでも、

一般庶民の感覚、一般企業の感覚から乖離した「役所のルール、役所の常識」というものを打ち破っていただきたい。

いつの日か、「あなたに還付金がありますよ。この手続きをすればお金支給しますから。」という文書が、詐欺でなく役所から届く日が来ることを願う。

もう一歩進んで、

「あなたに還付金があります。手続き?そんなのいりません。そのために私たち役所があるのです。すでにあなたの口座に送金してありますのでご確認下さい。もし、何か疑問があれば、その時は連絡下さいね。」

こうなれば、「国民が幸せになれる日本という国」に近づいたといえましょう。

がんばれ役所!

 

 

 

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