伊方原発差し止め、もんじゅは廃炉、日本の原子力の行方は

伊方原発差し止めの仮処分

あの判決には驚きました。そして、衝撃を受けました。

広島高裁の野々上裁判長は、四国電力の伊方原発の運転再開を差し止めるという仮処分を出したのです。「阿蘇カルデラの影響」という想定外?の根拠も世間を驚かせましたね。

仮処分ですから、本当の判決が出ればそちらが優先されますが、どうやらこのまま廃炉になる可能性も出てきました。(下級審が誤りだったと明言してますからね。)

はじめにお断りしておきますが、私は原発反対派です。だから、野々上裁判長の判断には拍手を送りますが・・・しかし、この根拠でいいのでしょうか。だって、9万年前の大規模噴火まで想定したら、日本国内に原発を稼働させる場所は皆無になるでしょう。(これはこれで賛成ではありますが・・)

今回の広島高裁の判決文は400ページあるそうですが、要約を見る限り、

火山・火砕流の危険性を論じているが、その可能性については述べていない。

危険性は、その確率とセットで意味を成すものです。危険性のみに言及するなら、

火星〇〇号がぶつかる危険がある。

隕石が直撃するリスクを排除できない。

自衛隊員が錯乱状態になって攻撃するかもしれん。

こんなこと言ってたら、何もできませんよ。

ただ、心情的にはわかるんです。

福島では、想定外のことが実際に起きたじゃないか。

と言われれば、「かつて火砕流が直撃したばしょだぞ。危険だろ。」という論拠も、まあうなずけなくはありません。

とはいえ、今後波乱を呼ぶ展開になることは必至です。

地裁の判断、さらに高裁、最高裁と、どうなっていくのか見ものですね。

でも、最高裁の判決までは仮処分が生きてくるので、やはり廃炉か・・

(現時点での仮処分は来年9月までですけど。)

ところで、野々上裁判長は今月で退官だそうです。最後の最後に大きな花火を打ち上げたものです。

野々上さんの過去の実績を見ると、初めて国に被爆者への賠償を命ずる判決をしているのですね。お上のやり方に対して堂々と対峙する矜持を感じます。論の展開に多少乱暴な点もありますが、こういう人、好きです。

もんじゅの廃炉はどうなっているのだろう

一兆2000億円も投じて250日しか稼働せず廃炉がきまった「もんじゅ」。

廃炉が決まってから1年が過ぎ、ようやく廃炉計画が出てきたようです。

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高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を運営する日本原子力研究開発機構は5日、もんじゅ廃炉計画の概要を福井県と敦賀市に示した。核燃料の取り出しは2022年度までに終えるとしたが、使用済み燃料の搬出先や冷却材の液体ナトリウムの処分方法は未定で、政府の計画を踏まえて決めるとした。6日に原子力規制委員会に計画を申請する。 (毎日新聞)

ところが、原子力規制委員会は「2022年までの燃料取り出しの行程を月単位で出しなさい。」「ナトリウムの回収方法の検討時期や技術開発費用も明記しなさい。」と注文をつけたようです。

日本原子力開発機構の言い分は、

「ナトリウムの取り出し技術はまだ開発されていません。だから、現段階では取り出せません。方法は2022年までに何とかします。」

これに対し、原子力規制委員会は、

「開発の費用も明記しなさい!」

日本原子力開発機構

「だからあ、まだどんな技術になるかわからないんだから、開発の費用だってわかるはずないじゃん。」

堂々巡りの議論だな、こりゃ。

それにしても、

「廃炉にする技術はまだないけど、そのうち誰かが考えてくれるでしょう。とりあえず作っちゃうね。」

という発想で、こんな危険なものを稼働させていいのでしょうかね。

どう考えたってコンクリートの建物が何百年も持つわけないのに、「未来の技術に期待しよう。」と国の中枢を担う人達が考えているなんて、かなりのギャグです。

こんな当たり前のことを誰も口にしない日本。

ある意味凄みのある国と言えましょう。

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