世の中「ばえる」三昧
「所さんの大変ですよ」をなんとなく見ています。日本製のマジョルカタイルの話をしています。昔の銭湯を喫茶店にリノベーションした店が出てきて、綺麗なタイルが若い女性に人気なのだそう。
それはとってもいいことだなあとぼんやり見ていたら、若い女性がタイルをバックに写した画像を見て、アナウンサーだかレポーターだかが、
「うわっ、ほんとだ。ばえますねー。」と言ってのけてます。
まあ、言葉は時代とともに変わるものだし、昔は間違っていた読み方がいつの間にか定着してしまったものも少なくありません。だから「映える」が「ばえる」になったとしても、別に問題はないんです。
NHKでも言ってるんですから・・・。
昭和生まれのおじさんにはちょっと違和感がありますけどね。
「ばえるー!」なんて騒いでる女子大生を見ると、少しイラッとしたりもします。(人間が完成されていないもので・・・でも、危害は加えませんよ。)
もう少し言わせてもらうと、面白い出来事や景色があると一斉にスマホを掲げるあれ、ちょっとだけ笑っちゃいます。(いえ、非難はしてません。)
「せろん」と「よろん」
「世論調査」をなんと読みます?「よろん」ですか?「せろん」ですか?
これはどちらも正解のようですが、昔は「せろん」が正しいとされていました。(正しいの根拠はNHKのアナウンサーがどう読んだかという事実に基づきます。)巷では「よろん」も使われていましたが、NHKは正しいとされていた「せろん」を使い、学校でも「せろんが正しい。」と教えられました。
ところが、いつの頃だったか、「よろん」の読み方が優勢になると、遅れてNHKも「よろん」と読み出したのです。「よろん」が「せろん」を打ち負かした瞬間でした。
まあ直接の影響は何もなかったのですが、少なからずショックを受けたことを覚えています。なんか、日常使っていた言語が「古文」になった境目を目撃したというか・・・。
いずれ「映える」は「ばえる」になるだろうか
上の写真は、おふざけで書いてみたものですから、騒がないでくださいね。画像だけが一人歩きして炎上するのは嫌ですから。クスッと笑ってくれればうれしいです。
今なら笑い話ですが、あと10年もすれば「映える」を見て「ばえる、だよねー。」と言う人が過半数になり、30年もすればNHKも「ばえる」を採用し、晴れて「ばえる」が市民権を得ることだって十分にあり得ます。
そのとき、私たちは「現代文が古文になる瞬間」に立ち会うのですね。
そんなふうに考えると、読み方が変わるのもちょっと素敵かもしれません。
と言いつつ、まだ抵抗感がありますが・・・。